哲学者タイプは生まれながらにして非凡な才能を有していると言えます。人とは異なる視点や発想力を持ち、その知性に日々磨きをかけることに余念がありません。有史以来数々の科学的発見や優れた建築物、哲学を残してきたのがこのタイプです。

生きるとは吟味し創造すること

頭脳明晰なうえに弁舌に長けている哲学者タイプ。人の発言の矛盾を指摘したり、気になっている問題について議論をふっかけてきたりすることを趣味としているようなところがあります。一見言葉遊びに興じているかのような行動ですが、その実問題が内包する様々な要素を事細かく分析し、全力で問題の核心に迫り、革新的かつ実効的なアイデアを生み出せる、きわめて稀な存在なのです。

ルーティンワークや創造性を伴わない仕事にはほとんど興味を示しませんが、本人がやりがいを見いだした問題については、持てる能力を最大限に発揮し、素晴らしく画期的な解決策をアウトプットします。成果そのものの出来もさることながら、頭の中で精密機械を組み立てていくようなプロセスをも存分に楽しみたいので、時間的制限が付きまとう仕事にはあまり向いてないかもしれません。

溢れる知性と周辺環境との摩擦

哲学者タイプは議論好きには違いありませんが、それは周りの人との意見交換だけを指しません。頭の中で激しく理論を戦わせていることも多々あり、そんな時は話しかけても答えが返ってくることはまずないでしょう。気心の知れた人と過ごす時はリラックスした表情を見せますが、そこに見知らぬ人が混じると途端に物怖じしてしまう臆病な面があります。

本人が頭の中で議論し編み出した最新のアイデアについて、そのプロセスを説明しようとする時、興奮するとしばしば支離滅裂になってしまいます。また持論を批判されることや物事を主観と感情のみで捉えるような人物との関わりは我慢ならず、相手を敵とみなし容赦なく攻撃、論破しようとするでしょう。哲学者タイプは効率や合理性といったものを重んじ、親しい人にも論理性をもって提案、説得を試み、そこに人間的な情緒が介入することを嫌がります。そこがこのタイプの人が少し冷淡だと思われやすい所以かもしれません。こうした行動の傾向は日常の些末なことから人生を決定づけるような一大イベントに至るまで、ほぼすべてに及びます。

知性を武器に世の中に貢献

哲学者タイプには高い知性が備わっていますが、見知らぬ世界や慣れない環境においては積極的に動けない臆病なところがあります。さらに、用心深さに関しては右に出るものはいません。苦労して構築した理論でも、重大な欠陥を見落としてはいないだろうかと見直しを繰り返すあまり、自分自身を袋小路に追い込んでしまうような感覚に襲われ、自信を失ってしまうこともあるでしょう。しかし、失敗を恐れる心を封印し、自分の知性を活かせる環境が準備されれば、必ずそこで持てる才能を開花させることができるのもこのタイプです。